能登島の昔話の妖怪のこと
平成20年にふるさと再発見講座 のとじまの昔話の会より刊行された『のとじまの昔話』をところどころ読んだので少し覚書。
ロクにメモをしなかったので、後で書き足すかもしれない。
・鍛冶屋の婆
島別所に伝わる。有名な昔話の類型・千疋狼のものとほとんど変わりない。
・河童のような妖怪の呼び名について
「みすず」という。
中島町地区の「みそし」に近いものなのかもしれない。
・向田の猿鬼について
能登島の向田に現れたという猿鬼。
藤原不比等の次男に義直という人物がおり、彼が弓を鳴らし猿鬼をおびき出し征伐したと伝わる。
なんとなく倒し方は平家物語の『鵺』っぽく感じた。
義直という人物、実在はしなかった模様。*1
【参考】
かわうそのこと - 雨乞山には夕日が沈んで
能登島のムジナを扱ったのだった
以下、どうでもいい話し。
向田といえば、向田邦子ですよ。
彼女の父親のルーツの地が能登島の向田で、本籍もそこにあったとかなんとか。
エッセイ集(確か『眠る盃』だったと思う)によると、縁の地であるし、父親が良い所だと言っていたので、観光にいったら、舟でいくのは大変だったし、「その昔能登島は流刑地だった」と聞かされてがっかりしたり、ついでに寄った金沢の兼六園でふてぶてしい白鳥にがっかりしたりとかあったりして、なかなかガッカリ旅行記として読む分には面白かった覚えがある。
その舞台が私の郷里のすぐそばってことで素直に楽しめなかったりもしたけれども。
他にも能登島にまつわるエッセイはあるのかもしれない。